母と昔旅行に行って、二度と行きたくないと思ったのは、まず文句ばかり言う。
こっちが企画して決めた行き先や泊まり先、料理など当たり前に文句しか言わない。子どもの世話もあり寛げないとか、不満ばかり。
そして気分が乗ってきたら滅茶苦茶つまらない話を一方的に話続けてエネルギーを消耗させてくる時があって、そこから絶望的に嫌いになった…
昔、旅行で帰りが疲れたからタクシーに乗ると決めた時、自宅の前までで降りようとした時に、母は節約しようとしたのか、手前のそこから少し遠い自宅目印のスーパーに行くとか言い出した。
その時の母の必死な切なくも悲しい瞳が忘れられない。荷物が重いからタクシーに乗ったのに、何が買い物だ…
あの悲しげな瞳の後ヘラっとひょうきんに笑う母も見たが、流石にスーパーに寄らず帰った記憶はある。その貧しさと必死さを笑顔で誤魔化す母に私は心底ドン引き‥
まるで、お前はそっち側に行くな、と言わんばかり。
一応金は私が出すつもりだったが、母は旅代を全部負担してくれた。
金は全部母が出してくれると分かっても、こんな母とは何処にも行きたくはない…
そんな過酷な旅に再び行くのだ…大嫌いな母だが、敵は母ではないと気付いた。ラスボスを倒すのだ。場違いでお高いディズニーランドに。
さっさと母と別居して、定期的に旅行に行けば良いじゃないか…そしてこの病的な貧乏性の母にディズニーランドに行かせたいってトラウマを与えた妹。コイツこそがラスボスじゃないのか…
何でコイツばかり上手くいくのか…呪われた貧乏クジ一家で、肥満な妹だけは上辺の要領が良いサイコっぷりな世渡り上手。
母も嫌いだが妹も嫌い。とにかく母を毛嫌いするより妹が嫌いだと少し楽になる事に気付いた。
妹を嫌うと、母に対する嫌悪感が減る…という唯一のメリットが。
カオス過ぎるのが機能不全家族、悪いのは経済Dvクズの父だがそれに文句言いながら支えた母も嫌い‥だが冷血でこずるい妹はもっと嫌いだから母に手こずっている時間が無駄‥
母の世話になりながらも母の病みを矯正しながらの同居はハードだったが、手こずっている暇はもうない。